こんにちは、いしかわです。6月1日に「天文・宇宙×クラシック」のイベントがあるとのことで、取材に行ってきました!
天文・宇宙と音楽に浸るプレイベント
今回私が行ってきたのは「トークセッション「ボイジャーと宇宙開発」&新日本フィル・ミニコンサート」。イベントは天文・宇宙の講演会と、弦楽四重奏のコンサート、宇宙関連施設「オービタリウム」見学ツアーの3本立て。
「ボイジャーと宇宙開発」がテーマの講演会には渡部潤一さんと的川泰宣さんの2人が登壇(豪華!)。それに加えてプロの弦楽四重奏が聴けるとなれば行かないわけにはいきません。天文・宇宙ファンかつ、クラシックファンにはたまらないイベント!抽選倍率は3倍を超えていたとのこと。
実は10年ほど、細々とチェロを嗜んでおります…。
宇宙×音楽イベントときいて勢いで「行きます!」と言ってしまいました。
今回私が参加したイベントは7月7日開催の「組曲「惑星」ボイジャー楽章つき<世界初演>公演」のプレイベントです。本公演ではフルオーケストラによる「惑星(ボイジャー楽章つき)」の演奏に加え、渡部さん・的川さんのお話も聞けちゃうそうです! 一度で2度美味しいですね。
管弦楽組曲「惑星」はイングランドの作曲家であるグスターヴ・ホルストの作品。「火星、戦争をもたらすもの」「金星、平和をもたらすもの」といった、曲ごとにつけられた副題からもわかるように、組曲「惑星」は占星術やギリシア神話の神々の話がベースに作られた曲なのだそうです。
イベントの最初はトークセッション。天文・宇宙開発と「惑星」のコラボ、ということで、渡部潤一さんは「天文学」から見た太陽系の「惑星」をテーマに、惑星発見の歴史や惑星自体の定義の話などをされていました。組曲「惑星」が書かれたのは冥王星が未発見だったころ。曲が完成してから冥王星(その当時は「惑星」の一つ)が発見され、ホルストは冥王星の楽章を書き始めますが完成する前に亡くなります(※)。
※未完成の「冥王星」の曲を編曲し、組曲に追加して演奏する場合もあります。
的川さんは「宇宙開発」からみた「惑星」がテーマ。「スプートニク」、「アポロ11号」などによる月面探査から、「ボイジャー」による探査までお話されていました。「今回の演奏会を機に、クラシック音楽と宇宙を組み合わせるようなイベントが世界中に広まるといいなと思っています」と笑顔で話していたのが印象的でした。
イベントの第二部では新日本フィルハーモニー交響楽団による弦楽四重奏も披露されました。
ミニコンサートの後はアストロスケール社の「オービタリウム」施設見学ツアー!
アストロスケールは宇宙デブリの回収を行う唯一の民間企業。「オービタリウム」では、宇宙の軌道を感じられるスペシャルムービーやスペースデブリについての展示エリア、実際に衛星を作っているクリーンルームなどを見ることができました。
天文・宇宙と音楽の両方を楽しめる盛りだくさんのイベントで大満足でした。
七夕の夜の本公演も見逃せない!
本公演は7月7日にすみだトリフォニーホールで行われます。グスターヴ・ホルスト生誕150周年記念ということで、演奏会はオール・ホルストプログラム!「惑星」以外のホルストの曲も聴けちゃいますよ。
今回の演奏会では、組曲「惑星」に今回世界初演となる「ボイジャー楽章」を追加し演奏するとのこと。現在も孤独に宇宙を旅している「ボイジャー」がテーマの楽曲…どんな曲なのか楽しみですね。
「惑星」といえば、一度は聞いたことのある主題でお馴染みの「木星」!だと思うのですが他の曲も良いですよ。「惑星」は通常のオーケストラ編成より管楽器が多めなので管のサウンドが厚い!!ホルンなんて6本いますからね!
通常の演奏会では(たぶん)目にする機会が少ない楽器(コントラファゴットやアルトフルート、オルガン、チェレスタ、ハープ2台etc、打楽器もいっぱいいて楽しい〜〜!)や女声合唱、弦楽器の特殊奏法(コルレーニョ※)もあるので見てるだけで楽しいはず!今回初演の「ボイジャー楽章」ではソプラノ歌手の独唱も入るそうですよ。
※コルレーニョ:弓の木の部分で楽器の弦を叩くことで音を出す特殊奏法。一曲目「火星」の冒頭で登場します。
7月7日の演奏会でも、渡部さん・的川さんのトークセッションがあるとのこと!お話を聞いてから演奏を聞くと、曲の想像がさらに広がるかもしれませんね。
組曲「惑星」~ボイジャー楽章付き<世界初演>~愛し地球よ、さらば!ボイジャー宇宙航海の旅へ~
演奏会詳細
- 2024年7月7日 (日) 17:00開演(16:00開場)
- すみだトリフォニーホール 大ホール(東京都墨田区)
- 詳細はこちら https://www.triphony.com/concert/detail/2024-03-007247.html