
レモン彗星(C/2025 A6)、じわじわと近づいてきていますね!
はじめに
レモン彗星――名前だけ聞くと「レモンさんが発見したのかな?」と思ってしまいそうですが、実際には人名ではなく、アリゾナ州のレモン山天文台(Mount Lemmon Infrared Observatory)で発見されたことに由来しています。
そういえば……このレモン山天文台、私も行ったことがあるんですよ。
2017年8月21日、皆既日食の日。星ナビ協賛・セブンカルチャーネットワーク主催の「アメリカ横断皆既日食ツアー」で立ち寄ったのでした。
日食観測を終えて、オレゴン州のカニータ・リゾート&スパからバスで延々と南下。
なんと約1000kmの道のり!最後は山道をぐいぐい登っていった先に、その天文台が見えてきました。

レモン山天文台ってどんなところ?
アリゾナ大学が運営するレモン山天文台は、コロナド国立森林公園の中にあります。
なだらかな山の上に、直径10mほどの白いドームがいくつも点在していて、もとは米軍のレーダー施設だったそうです。
案内してくれた職員の方がいろいろと英語で説明してくれたんですが、いやぁ、半分も理解できれば上出来ってもんです(笑)。
それでも、「大きな望遠鏡を一基だけ設置するのではなく、比較的小型の望遠鏡をいくつも並べて、それぞれが専用の観測に使われている」という話が印象に残っています。
もしかすると、今回レモン彗星を見つけたのも、その中のひとつかもしれませんね。

訪れたときの空
私が訪れたのは昼間だったので、夜空の暗さは確認できませんでした。
けれど、バスの車窓から見える景色といったら、荒野、また荒野。街らしい街もほとんどなくて、
「これは夜になったら、とんでもない星空が見えるだろうな」と思ったものです。
標高はおよそ2800m。空は透き通った藍色で、その深い青さはいまでも鮮やかに覚えています。

おみやげ話
天文台にはおみやげコーナーもあり、私は特大の星座早見盤を購入しました。これがまた立派な大きさでしてね、スーツケースに押し込むのにひと苦労(笑)。しかし、そんなことも含めて旅の良い思い出です。

さいごに
そんなわけで、レモン彗星のニュースを見るたびに、あのときの澄んだ空気と、真っ青なアリゾナの空を思い出します。その記憶と重ねながら、これからさらに盛り上がるであろうレモン彗星の観測を楽しんでいきたいと思います。

関連リンク
- 2025年10月 レモン彗星が4等前後 – アストロアーツ
- ステラナビゲータ12:彗星を撮影するチャンスや構図をを調べて計画を立てよう!
- ステラショット3:望遠鏡でスムーズに彗星を導入、カメラでしっかりと撮影しよう!
- ステライメージ10:彗星の移動に合わせて画像をコンポジット、作品に仕上げよう!


