「天文×さだまさし」宇宙の歌を聴いてみよう!(第1回)

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くぼた
くぼた

ソフトウェア技術部のくぼたです。
今回からシリーズ「天文×さだまさし」(全4回)をお届けします。毎週、更新予定ですので、ぜひお楽しみに!

この記事は、こんな内容です!

  • シンガーソングライター“さだまさし”さんの天文にまつわる楽曲を紹介!
  • 歌詞に登場する「宇宙」を抜粋し、天文的な視点から考察!
  • 天文シミュレーションソフト(*)で、歌詞の中の星空を視覚的に再現!
  • 星好きな弊社スタッフによるマニアックなコメント!

(*) 天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ11」を使用。

こんなあなたにぴったりかも!?

  • 天文が大好き!家の中でも宇宙の歌を聴いて浸ってみたい!
  • さだまさしさんが大好き!歌詞に出てくる宇宙についてもっと知りたい!
  • ステラナビゲータ11」を使って星空の再現をしてみたい!
  • 天文学の歴史や人との関わり、出来事や物語に触れてみたい!

はじめに

世の中には宇宙をモチーフにした楽曲が多く存在します。月や星はロマンチックな心象風景の一部として歌詞を彩ることもしばしば。

今回は、シンガーソングライターさだまさし氏の作品の中から、天文にまつわる楽曲の数々をご紹介してまいります。楽曲の考察は、歌詞から読み取れる内容や、天文学的事実をもとに楽しく推測を試みているものです。実際の背景や意図と異なる場合もございますが、どうか温かく広いお心でご覧くださいませませ(意見には個人差があります!)

本記事の掲載をご快諾いただきました「株式会社まさし」様には、この場をお借りして心より御礼申し上げます。また、本記事におけるさだまさし様の名称使用、作品紹介に関しては、株式会社まさし様のご了解を得ておりますが、記事の内容につきましては、弊社(株式会社アストロアーツ)の責任のもとすべて記載をしております。

「天文×さだまさし」楽曲紹介!

さっそく、楽曲の数々をご紹介していきます。各曲、このような構成でまとめています。

天文にまつわるすべての楽曲をご紹介できないこと、お許しください。また、「こんな歌もあるよ!」とお気づきになられた方は、ぜひシェア&リプライなどいただけますと幸いです!

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♪ 線香花火(1976年)

歌詞全文:https://www.uta-net.com/song/63976/

さだまさし氏のソロデビュー曲(シングル「線香花火」)。長崎の伝統行事、精霊流しの夜に線香花火と共に寄り添う二人の歌です。この曲は夏の歌にもかかわらず、11月に発売されたため「この季節に夏の歌を出したのは何か意図があるのか?」という声もあったそうですが、さだまさし氏曰く「夏にレコーディングしたので発売が11月になっただけ、あたりまえのこと」だそうです。

それでは、歌詞を見てみましょう。

あれがカシオペア こちらは白鳥座
ぽつりぽつりと 僕が指さす

さだまさし 線香花火 歌詞 – 歌ネット:https://www.uta-net.com/song/63976/

カシオペヤ座、はくちょう座が登場しました。歌詞のモデルが発売年である1976年の夏だったと仮定し、ステラナビゲータ11で再現してみましょう。
はくちょうの頭は天頂付近に位置し、そろそろ子午線を越えようとしているところです。カシオペヤ座も高度を上げつつあり、歌詞にあるように指さすのにはちょうどいい位置です。つまり、登場人物の二人は南側に背を向けて、北の空を眺めながら線香花火をジュッとさせていた可能性が高い、ということになります。

夏の天の川のほうは見なかったのかな…?と思ってしまいましたが、そこはさだまさし。さすがです。東の地平線下からは月齢19.1の月が今や遅しと昇ってこようとしており、月明かりの影響で同日に天の川を眺めるには厳しかったのかもしれませんね。

1976年8月15日、長崎市内から北の空を眺めたようす。画像をクリックで拡大
ひろせ
ひろせ

事業企画部のひろせです。好物は天文学の歴史とチョコレート!よろしくお願いします。

さてさて、ペルセウス座流星群の極大を3日過ぎてる中で「よっついつつむっつ」流れ星が見えているのはそれなりに空の条件がよいことをうかがわせます。精霊流しが開催されるであろう時間帯を考えると、歌詞の1番は薄明が終わってから月明かりが出てくる前、歌詞の2番はカシオペヤ座がそこそこ高く、月明かりの影響も出てきたころなのかもしれませんね。

くぼた
くぼた

歌詞の中に流れ星が出てくることも見逃さないひろせさん、さすがです!
しかし、精霊流しの最中は爆竹の音が鳴り響いているので「小さな声」は聞こえないかもしれません。そう考えると、すべて「送り火のあと」の出来事かもしれませんね。個人的には、この歌には「流れ星」「小さな声」「するりと逃げる」、そして「線香花火」と、刹那的なフレーズが出てきて切ない気持ちになります。


♪ 天文学者になればよかった(1978年)

歌詞全文:https://www.uta-net.com/song/65487/

アルバム「私花集」に収録。恋の終わり、主人公の男が恋人とうまくいかなかったことを「僕の設計ミスさ」と悲しく自分を嘲笑いながら振り返る歌です。そして、幸せを描けなかった自分は設計の才能がなく、こんなことなら天文学者になればよかった…という結論に、やや自暴自棄気味に帰着していくのです。

天文に関わる単語は、タイトルだけでなく歌詞にも出てきます。

それから 新しいすい星に
自分の名を付けてしまおう

さだまさし 天文学者になればよかった 歌詞 – 歌ネット:https://www.uta-net.com/song/65487/

ここに登場する「すい星」は、惑星の「水星」ではなく太陽系小天体の「彗星」だろうと思われます。ほうき星、というと尾を引く姿をパッと思い浮かべることができるかもしれません。最近は「ネオワイズ彗星(C/2020 F3)」「アトラス彗星(C/2019 Y1)」が肉眼で見える等級まで明るくなり、ニュースでも話題となりましたので、記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。

さて、彗星に自分の名前を付けることはできるのでしょうか。その答えは YES です。個人で彗星を発見すれば、発見者の名前が付きます。一方、ネオワイズ、パンスターズ、リニアなどは、システムによって自動発見されたもので、その名前は発見した装置名(サーベイ名)です。このような、サーベイであっても、人が発見(彗星と判断)した場合は、マックノートのように個人名が付きます。

ネオワイズ彗星(撮影・m2さん)
クリックで天体写真ギャラリーが開きます
C/2019 Y1 (ATLAS)(撮影・kem.kemさん)
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他にもこんなフレーズが…!

恋人はそう アンドロメダ

さだまさし 天文学者になればよかった 歌詞 – 歌ネット:https://www.uta-net.com/song/65487/

古代ギリシャ神話の女性、アンドロメダが登場しました。そうすると、主人公の男はペルセウスに!?

そして、こんな歌詞で締めくくられます。

きみーい それでも地球は廻っている

さだまさし 天文学者になればよかった 歌詞 – 歌ネット:https://www.uta-net.com/song/65487/

地動説を唱えたガリレオ・ガリレイが、1633年に開かれた異端審問の場において地動説を放棄する誓いを述べさせられた後に呟いたとされる有名な言葉です。しかし、本当に彼がそう言ったのかどうかについては諸説あるようです。この言葉で終わっていくあたり、恋の不条理が一層強く感じられます。

ひろせ
ひろせ

縣秀彦著「天文学者はロマンティストか?」を読んだ上でこの歌を聴くとさらに味わい深くなるかもしれません。 天文学者がピラミッド・パワーみたいなオカルトに関わっていると言われたら怒る人が大勢いそうな気がします。歴史をさかのぼれば、19世紀後半から20世紀にかけて天文学とオカルトをごっちゃにしながら天文普及活動に邁進したフランスのカミーユ・フラマリオンという人物が一番ここで描かれている姿に近い気がしますが、フラマリオンを「天文学者」と呼べるかはなかなか微妙なところです……。

リンク先は Amazon

月刊「星ナビ」2017年5月号に、カミーユ・フラマリオンについて詳しく、ひろせの記事が掲載されています。

あじき
あじき

はじめまして、ソフトウェア開発部のあじきです。
中学生のころ、当時発売されたばかりだった「私花集(アンソロジー)」を、お小遣いをためて買いました。もちろん「天文学者になればよかった」に惹かれてのことだったのですが、「秋桜」や「檸檬」、「案山子」、「主人公」など、名曲ばかりのアルバムです。擦り切れるほど聞いたレコード、という言い回しは、もう通じないかもしれません。

くぼた
くぼた

初登場のあじきさんです。天文ファンからすると、この楽曲のタイトルは耳を引っ張りますよね。


♪ 極光(1982年)

歌詞全文:https://www.uta-net.com/song/73026/

アルバム「夢の轍」に収録。写真家の阿岸充穂氏と、その妻である阿岸明子氏の物語を綴った歌です。1977年に明子氏のもとを訪れたさだまさし氏が、飾ってあったオーロラの写真に目を奪われ「よければ譲ってほしい」と申し出たときに、これは充穂氏の遺作だという話を聞きます。そして、その実話をモデルに作られた物語ソングです。

サビの部分の歌詞をご覧ください。

オーロラ それはオーロラ 地球も夢を見るんだ
こいつがそうだと 目を輝かせてた

さだまさし 極光 歌詞 – 歌ネット:https://www.uta-net.com/song/73026/

こと座とオーロラ(撮影・space35sunさん)
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この歌には、極光(オーロラ)が登場します。高緯度地域(北極や南極の近く)で見られる光のカーテンは、テレビや写真などで目にしたこともあるのではないでしょうか。オーロラは太陽から地球にやってきた太陽風のプラズマ粒子が、大気中の酸素原子、窒素原子とぶつかって発光する現象だと言われています。実は、木星や土星など他の天体でもオーロラが発生しています。

(参考記事)木星のオーロラがもたらす大きな謎(アストロアーツ)

くぼた
くぼた

主人公の女性から、カメラマンの亡夫へ語りかける歌詞が印象的です。この当時はもちろん、フィルムカメラの時代です。一生に何度と会うこともできないオーロラを、しっかりと撮影する技術や試行錯誤はすごいですね。今はデジタルカメラで、その場で撮影画像を確認できるので便利な時代になりました。これは一般的な天体写真でも同じことですね。オーロラの写真、いつか撮ってみたいです。


♪ 寒北斗(1984年)

歌詞全文:https://www.uta-net.com/song/6611/

アルバム「Glass Age ―硝子の世代―」に収録。年の暮れに里帰りし、実家で過ごしながら家族の温かさに触れ、また、人生の決心を綴る。両親もだんだんと歳を重ね、昔は当たり前だったお茶の間の雰囲気も、どこかノスタルジーに感じてしまう気持ちは個人的にもよく分かります。特に、新型コロナウイルスの影響で簡単に故郷へ帰れなくなった昨今、こういった歌は胸に沁みます。

2番の後半にこんな歌詞が登場します。

ふと仰ぎ見る古里の 窓に横たう天の川
お前の意志を曲ぐるなと はげますごとき寒北斗

さだまさし 寒北斗 歌詞 – 歌ネット:https://www.uta-net.com/song/6611/

年末年始、つまり冬の歌です。「え、夏じゃないのに天の川?」とびっくりするかもしれません。たしかに、明るい天の川(天の川銀河の中心方向)は夏が見ごろですが、冬にもオリオン座の東~カシオペヤ座にかけて淡い天の川が見られます。冬の空には、きらきらと明るい星が多いですね。その後で、しとやかで上品な天の川を楽しむことができるでしょう。

「寒北斗」は、ここでは日本酒の名前ではなく…冬の空に冴え冴えと輝く北斗七星をさします。北斗七星は、おおぐま座のしっぽの部分。ひしゃくのような形をしていて、比較的見つけやすい星の並びです。北極星を見つけるときの目印にもなります。実用的です。「道に迷ったら、まず北極星(ポラリス)を探すんだ」というのは、ドラマ「冬のソナタ」のワンシーンに登場したセリフとしても有名ですね。そんなことはともかく。

ステラナビゲータ11で、この歌の発表年1984年末の夜空を再現してみましょう。里帰りしているようなので、念の為、場所もさだまさし氏の故郷、長崎に設定しておきます。

1984年12月31日23時ごろ、長崎市内から北北西の空を眺めたようす。画像をクリックで拡大

さて、どうでしょう。あと1時間で年明けですが、まだ北斗七星は昇りきっていません。しかも、まだ西の空に月齢8.6の月が居座っており、これでは月明かりで淡い天の川はほぼ見えないでしょう。

もう少し歌詞を読んでみましょう。

たった今決心がつきました 年が明けたら嫁をもらいます

さだまさし 寒北斗 歌詞 – 歌ネット:https://www.uta-net.com/song/6611/

このように、主人公は寒北斗に背中を押されて、決心をしています。すなわち、日時の条件としては「北斗七星が十分昇っている」かつ「年明け前」かつ「天の川が見えている」こととなります。これらを加味すると、主人公は冬休みを早めに取り帰郷、そして、大晦日の数日前の深夜の出来事だろう思います。もちろん、1984年という仮定のもとではありますが。というわけで、もう少し日時を調整してみましょう。

1984年12月29日01時ごろ、長崎市内にて北北西の空を眺めたようす。画像をクリックで拡大

どうでしょう!12月29日の深夜。この日時であれば、北斗七星も見やすい高度に昇っており、カシオペヤ座を通る天の川も見ることができます。主人公がお酒を飲んでいた部屋の窓は北側を向いており、きっとこのような夜空が見えていたのでしょうね。

くぼた
くぼた

あれれ、でも天の川が「横たう」というよりは「縦」になっていますね…。

ひろせ
ひろせ

そうですね、再現を試みると、どうしても天の川が横たわっているのでなく立っている状態になりますよね。 「横たう天の川」と言えば、松尾芭蕉の荒海や 佐渡に横たふ 天の川」が思い浮かびます。実はこの俳句についても「芭蕉の視点からは天の川が佐渡の向こうに横たわっているようには見えない」「(荒海なら)そもそも詠った当日は天気が悪かったのでは」など、芭蕉が天の川を実際に観察していたことには否定的な意見が多いようです。そう考えると、この「窓に横たう天の川」も実際に見えているというよりは心象風景みたいなものだと解釈した方がいいのかもしれません。

くぼた
くぼた

なるほど。芭蕉にも通じてくる歌詞なんですね。


♪ 風に立つライオン(1987年)

歌詞全文:https://www.uta-net.com/song/50454/

アルバム「夢回帰線」に収録。ケニアで僻地巡回医療に尽力されていた実在の医師、柴田紘一郎氏をモデルに作られた歌です。主人公の医師は遠くアフリカの地で、日本で別れたかつての恋人から手紙を受け取ります。そして、その返信の手紙の文章がそのまま歌詞になる、という形式となっています。2015年には大沢たかお主演で同タイトルの映画(三池崇史監督)も公開されました。

ちなみに、大沢たかおさんは、さだまさし氏原作の映画「解夏」でも主人公を演じていますね。

壮大な星空を感じさせる1行をどうぞ。

南十字星 満天の星 そして天の川

さだまさし 風に立つライオン 歌詞 – 歌ネット:https://www.uta-net.com/song/50454/

歌の舞台となっているケニアのナイロビは南半球の都市です。この地からは、日本ではなかなか見られない南十字星に出会うことができます。そして、光害も少なく星空はピカピカで、天高く昇る天の川はきっと圧巻でしょう。「ステラナビゲータ11」は海外の観測地を設定することもできます。標高やタイムゾーンも自動で設定されるので便利です。それでは、ナイロビに飛んでみましょう。「場所」ダイアログを開いて―。

「ステラナビゲータ11」の場所設定でナイロビを指定。

無事、パソコンの中でナイロビに到着しました!

柴田医師は1971年~1973年に巡回医療に派遣されています。歌詞の中では「3年の間あちらこちらを周り」とあるので、ひとまず1973年の夏の夜空を再現してみましょう。

1973年7月15日20時ごろ、ナイロビから南南東の空を眺めたようす。画像をクリックで拡大

暗い空の下、肉眼で見える限界といわれる6等星まで表示してみました。日本から見る夏の夜空とは違いますね。さそり座が高く昇っています。見つけられますか?ほら、ちょうど画像の真ん中少し上あたりにいますね!そして、さそりの頭の上に輝くのは木星です。

ひろせ
ひろせ

子どものころ、親の仕事でケニアに2年間住んでいたことがあるので懐かしいです。

くぼた
くぼた

ええっ!住んでいたんですね。それはまたすごい…。
では実際に、この星空のもとで育っていたんですね。

ひろせ
ひろせ

それが、当時は幼く、まったく星を見た記憶がないのが悔やまれます……。
さて、柴田医師は「国境近くの村」でタンザニアにあるキリマンジャロを見ているというのですから、観測地はナイロビより少し南かもしれません。ちなみにステラナビゲータでは地形データを読み込んで地平線上のキリマンジャロをばっちり表示することもできます。

1971年12月25日朝方、キリマンジャロを眺めたようす。画像をクリックで拡大
ひろせ
ひろせ

「南十字星 満点の星 そして天の川」という歌詞は「去年のクリスマスは国境近くの村で過ごしました」のすぐ後に来ています。そうなると、「南十字星」を見ているのは12月24日か25日の夜ということにならないでしょうか。

くぼた
くぼた

たしかに!南十字星や天の川と聞いて、てっきり感覚的に夏だと思い込んでいましたが、歌詞をよく読んでみるとこの時期はクリスマスですね…!

ひろせ
ひろせ

そうなんです。「南十字星 満点の星 そして天の川」という歌詞は「去年のクリスマスは国境近くの村で過ごしました」のすぐ後に来ています。そうなると、「南十字星」を見ているのは12月24日か25日の夜ということにならないでしょうか。ステラナビゲータで再現すると、午前2時ごろになるまで南十字星は昇ってきません。果たして「闇の中ではじける彼等の祈りと激しいリズム」はそんな時間まで続いていたのでしょうか。

くぼた
くぼた

恐れ入りました。彼らの祈りと踊りは、星空の下でどこまでもどこまでも続いていたんでしょうね。いろいろな時系列が1つの歌詞に詰まっていて面白いですね。

ひろせ
ひろせ

そうそう。そこで、もう一つ可能性があります。南天の天の川の中にあって、南十字星より少し東にあり、夜半前には昇ってきている十字の並び。ほ座とりゅうこつ座の4つの星が作る「偽十字」……。

キリマンジャロから昇る「南十字星」(左下)と「偽十字」(右上)。実際に偽十字のことを南十字だと勘違いする人は多いと言われている。画像をクリックで拡大
ひろせ
ひろせ

いや、さすがにそんなオチは悲しすぎるので、柴田医師は明け方に空を眺めていたか、くぼたさんの考察どおり7月(乾期なので天体観察には最適)に空を見上げていたということにしましょう。

くぼた
くぼた

この歌には、人一倍の思入れがあります。たいへん幸せなことに、大学時代に当時住んでいた宮崎で、モデルとなった柴田先生とお知り合いになるご縁がありました。ご本人の前で何度かこの曲を歌わせていただいた経験は、人生の宝物です。この歌をギター1本で弾き語りをするのは、なかなか難しいのですが、試行錯誤した結果、ナイロン弦で朴訥と素直に演奏するのが一番だと最近思っています。

以上、1976年~1987年の5曲をご紹介しました!


今回使用したソフトウェア

本記事では、楽曲の考察に天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ11」を使用しました。

ステラナビゲータ11

「ステラナビゲータ11」は、今夜の星空や星座、惑星の様子はもちろん、過去から未来までの20万年間に起こるあらゆる天文現象をリアルに再現できる、Windows用天文シミュレーションソフトウェアです。

おわりに

いかがでしたか?シリーズ「天文×さだまさし」の第1回、お楽しみいただけたでしょうか?
天文の世界も、さださんの“わーるど”も奥深くて非常に興味深いですね。

第2回を公開しました!

関連情報

さだまさしオフィシャルサイト
ステラナビゲータ11 – StellaNavigator11

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